🔶🔶四国長期出張〜キャンプツーリングにあわせて作ったイレクターを使った自作バイクキャリアが、余りにも出来が良かった(自画自賛^^;)ので詳しく解説します。🔶🔶
ちなみ完成したキャリアの写真がこちら、
バイクはヤマハBOLT、バックレストはハリケーン社製
🔶イレクターとは?
矢崎化工という会社が販売しているイレクターというシステムで、パイプとジョイントの組み合わせで、様々なカタチを作れるシステムです。
イレクターパイプは28.32.42mmの3種類、パイプ鋼管にプラスチックを接着被覆してあり軽くて丈夫な素材です。
イレクタージョイントには、プラスチックとメタルの2種類があり、プラスチックジョイントは専用接着剤を使用する事で固定することが出来ます。メタルジョイントは六角レンチで締めることで固定します。
今回、バックレストのパイプ部(1インチ約25.4mm)に固定する為、28mmイレクターパイプを使用。 ジョイント部品は使用箇所により ○脱着性○耐久性 ○コスト を考えてプラスチック又はメタルを選択しました。
🔶自作バイクキャリア構想
キャンプツーリングをするにあたって、まずはバイクにテント等を収納した大型のバッグを載せるためのキャリアが必要になります。特にヤマハボルトは、後席が極小のためキャンプをする程の荷物を積載するには必須と言えるでしょう。
「どんなバッグをどのように固定するか?」
私が現在持ってるバッグがこちら、タナックス (Moto Fizz) ミニフィールドシートバッグ MFK-100 です。
日帰りツーリングにはちょうど良い大きさですが、キャンプツーリングでの使用となると、いかんせん小さ過ぎるので、より大きなバッグを検討してみました。
キャンプ用ツーリングバッグの定番はタナックスのキャンピングシートバッグMFK-102やフィールドシートバッグMFK-101と言ったところでしょうか。
特に、MFK-102は通常時59L、拡張時75Lと十分な容量がありとても魅力的です。また重心が低くバイクの操作性にも影響が出にくいと思われます。
MFK-102
H350 x W620 x D350mm
H350 x W820 x D350mm(拡張時)
MFK-102
H350 x W620 x D350mm
H350 x W820 x D350mm(拡張時)
このバッグをヤマハBOLTのリアシート上に載せ横に垂れないようにキャリアを作るとすると、部品点数も少なく容易に作成できそうです。
ただ、僕の場合はリアシートに息子を乗せた上でさらにバッグを載せたかったのと、バッグは登山などに使う大きなリュックを使いたかったので、キャリアはバックレストの後部に作成し、バッグを縦積みするための支柱を入れる設計としました。
今回使用した HAWK GEAR(ホークギア) バックパック 80L
注意点として、縦方向に長いため重心が高くなってしまい不安定になりやすいのと、部品の点数及び設計の難易度が上がります。
それでもあえて縦積みにこだわった本当の理由は、
なんか見た目の旅感がハンパ無いじゃあ〜有りませんか⁈ (*´∀`)♪
もちろん同意していただかなくても結構です。好みですから、ただタナックスのキャンピングシートバッグじゃ定番すぎて…と言いながら今まで人と違ったことをして何度失敗した事か…(^_^;)
🔶使用部材一覧
今回の記事を書くにあたって全て分解してみました。
イレクタージョイント一覧
左から
イレクターメタルジョイント
- HJ-1 432円x6
- HJ-11 464円x4
- HJ-7 799円x4
イレクタープラスチックジョイント
- J-5 130円x4
- J-147 184円x4
- J-59A 173円x2
ゴムインナー
- EF-1201 119円x6
プラスチックジョイントとパイプ
- J-43set 173円x4
- イレクターパイプ 45cm x2
※ジョイントJ43ととパイプは、接着してしまったので分解できませんでした。
イレクターパイプ一覧
イレクターパイプ φ28mm (以下長さ)
- 61cm x2
- 60cm x2
- 30cm x2
- 25cm x2
- 23cm x3
- 20cm x2
パイプ合計2700円くらい
ジョイントと合わせて総合計12,700円くらい。
(パイプは安いのだけどジョイントが高い!特にメタル製)
それなりに材料費は掛かるけど、市販されてないオリジナルを作ろうとしてるんだからある程度の出費は致し方ないかなと。
その他、工具など
- イレクター専用接着剤
- 六角レンチ
- ゴム板
- パイプカッター
- カッターナイフ
- ゴムボンド又は両面テープ
六角レンチは元々持ってたWELA製を使用。バイクの整備でも使うので結構良いものを使ってます(セットで4,000円位)。パイプカッターは、700円位の安いのを買ったけどあまり切れ味は良くなかった。パイプに挟んで何十回もぐるぐる回すのだけども手首が痛くなりました。数百円の差であればもう少し良いのを買った方がいいかもしれません。
🔶組み立て方
我が愛車ヤマハボルトには、下写真の様なハリケーン社のバックレストを装着しております。
⬛️準備
バックレストのパイプ径が1インチ(25.4mm)なので直径28mmのイレクタージョイトの内側に2mm厚のゴム板を貼り付けます。こうする事でジョイントの内径が29.4mmになり、1インチのパイプにしっかりと固定できます。
片側にゴム板を貼ったジョイントHJ-11を4セット、HJ-7を2セット作ります。
⬛️水平方向の組み立て
準備が整ったら、まずバイクに対して水平方向へ荷台を組み上げていきます。(仮り組みなので必要以上に六角ボルトを締めないよう注意。)
まず25cmのイレクターパイプに先ほど準備したジョイントHJ-11を2セット通しバックレストの1インチのパイプに固定します。そしてその両端にプラスチックジョイントJ-147を通し、J-147のもう一方の通し穴に60cmのパイプを通します。
要は、バックレストのパイプに対してさらに二段パイプを積み重ねていきます。
何故わざわざ二段に重ねるかと言うと、高さを稼ぐことでキャリアがブレーキランプに被らない様にするのと、ほぼリアシートと高さが同じになるので、後席に荷物を積みやすくなるからです。
このセットを車輌の左右それぞれに取り付けたら、桁を渡す様に左右のパイプを繋ぎ、ゴム板を貼り付けた可動式のジョイントHJ-7をバックレストの後端に取り付け、荷台部分のパイプに下から繋ぎ支えます。
パイプの穴が露出する部分の片側3x2カ所にゴムインナーEF-1201をはめ込んで塞ぎます。
以上で水平部分の荷台が完成です。
⬛️垂直方向の組み立て
次に垂直方向の部分を組み上げていきます。
最頂部のパイプはプラスチックジョイントを使用し、その下二段目のパイプはメタルジョイントで固定してます。
これは、バックパックの肩ベルトの部分を二段目に掛けたうえ、最頂部のパイプはバッグの積み降ろしの際簡単に脱着出来るよう敢えてプラスチックジョイントを使用してます。
キャリア水平部分と垂直部分を斜めにつなぐ45cmのパイプの両端にはプラスチックジョイントJ-43をイレクター専用接着剤で固定してます。このパイプは斜めに取り付ける際に、相手のパイプに対しはめ込み式で取り付けるようになるので強度的に少々不安がありましたが、実際に使用してみても特に外れる気配はありませんでした。
費用的に問題無ければメタル製のHJ-7でも良いでしょうが、J-43 ¥173x4=¥692 に対して、HJ-7 ¥799x4=¥3,196 はちょっとね〜 (^_^;)
最後に全体の六角ボルトを増し締めして完成です。
🔶注意点
私も作ってみよう!と思われる方にいくつかの注意点を。
● 荷台を下から支えるジョイントのHJ-7が取り付け角度によってバイク本体に干渉します。(ヤマハBOLTとハリケーン社バックレストの場合)
下写真赤丸部分
右側に傷を付けてしまいました。(T-T)
対策としては、HJ-7の取り付け角度に注意する事と、動かないようボルトをしっかり締め付ける事で防げると思いますが、より慎重にするならゴム板などで養生しておいた方がいいかもしれません。
●積載するバッグの大きさに合わせて、パイプの長さを調整することにより、後方への張り出しの長さや、縦方向への長さを変えることが出来ますが、今回製作した縦約60cm x 奥30cm 位がほぼ最大値では無いかと思われます。
実際、今回80Lとかなり大きなバッグに相当な量のキャンプ用品を積み込みましたが、重心が高くなる為ハンドリングが少し不安定になります。(キャンプツーリング記事参照)
●乗車時には必ず六角レンチは携行してください。そしてツーリングの途中の休憩時にはボルトや積荷が緩んで無いかを随時確認しましょう。
●今回製作したバイクキャリアは一応、コストや強度を考えた上で設計し、一般道、高速道、 風の強い橋梁などを約1000キロ走行しましたが特に問題はありませんでした。
しかしながら、製作及び使用にあたっては、あくまで自己責任です。万が一事故等起こっても僕は一切責任を持ちませんし、何より不幸になるのは貴方自身です。普段より慎重な運転を心がけましょう。
製作記は以上です。
製作にあたって、色々な自作バイクキャリアをグーグル先生に聞いてみましたが、自分の思うようなキャリアが無かったのでぶっつけ本番で作ってみました。脳内構想3ヶ月、製作1日! 思った以上に素晴らしい出来となりました!
今回私の愛車のヤマハBOLTとハリケーン社バックレストで製作しましたが、アイデア次第でほかの車種にも応用できると思いますので、是非チャレンジしてみては如何でしょうか?
なお、今後改良する妄想をしておりますので、出来上がったらまた記事にします。
ご意見や、ご質問等ありましたら、コメント欄にどうぞ!
無責任な範囲でお答えします(^^;
2019年4月29日追記
我が愛車ボルトXVS950CU BOLT にアクセサリー電源増設しました。結構苦労しました。
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